いや〜さすが、映画の街、パリ
まさかこっちに来て、映画館で伊丹十三の映画を観れるとは
思ってもみませんでした
先日、語学学校のクラスメイトさんに教えていただいて、
調べてみると Saint-Lazare Pasquier 映画館で
伊丹十三の「たんぽぽ」こと『Tampopo』が上映中
映画と日本大好きフランス人のレオと、
クラスメイトの洒落たシンガポールガール、フイジア
3人で観に行って来ました
ギャラリーラファイエットも近く、ショッピングモールがあり、
乗り換え路線の多い大きなSaint-Lazare駅と
同じサンラザールという名前を持ちながら
いかにも場末といった風情溢れる映画館 Saint-Lazare Pasquier
丁度、火曜日と木曜日の
20:15〜22:00に始まる回の上映は
誰でも3.5ユーロの破格値!ラッキー!
(パリは同じ映画でも映画館によって値段が違います
大体どこでも午前中の上映は安く、5.5〜6.5ユーロくらい
通常料金は7.5ユーロ〜12ユーロくらいなので、
3.5ユーロはとても懐に優しい価格設定です)
ガタピシした階段を降りると左手には
パリお決まりの扉に難のあるトイレ、
一段下がると映画ホール
中に入るとほとんどお客さんがいません
どこにしよっか〜と言っていると、
他のフランス人のお客さんから
「全然お客さんいないもんねえ〜」と言われました
でもJuzo ItamiはMagnifiqueなんだよと伝えましたが、
果たして楽しんでくれたでしょうか
上映は日本語音声に、フランス語字幕
このユーモアの感覚、文化の壁と翻訳の壁を乗り越えて
フランス人に届いたのか?
上映中、日本人のステレオタイプに予備知識のある
レオと私はとにかく大爆笑
自分の笑い声で、他の観客の様子まで分かりませんでしたが、
フイジアは面白い…けどよく分からなかった!!と
仰っていました
ユーモアの感覚は難しい
だけどやっぱり伊丹十三はお洒落だなあ〜
ストーリーの本筋に、
意味の分からない小話を入れ込む切れ味とセンス
死ぬ間際までの食への執着心
くだらなさの中に香る知性と上品さ
映画の中、随所に散りばめられた、
"遊び"の感覚にしびれました
日本映画ってこんなに面白かったんだなあ
どうも近頃の邦画は、テレビドラマの豪華版か、
湿気の多い映画、
小市民的な傷のなめ合い感が苦手なものが多く、
食わず嫌いでしたが、古い映画からもっと邦画も
観直して行こうと思いました
久々に大爆笑してスッキリ!
もう1回観に行こうかしら
何かお洒落なことがしたいな〜!